写真を明るくして背景を整えたら、「HONDASHI」の文字が「MONDASHI」のような形へ変わっていた。
味の素のレシピサイト「味の素パーク」が8月14日に投稿した画像で起きたことなのですが、画像には実物の「ほんだし」を撮影した写真が使われていたが、生成AIで明るさや背景を調整する過程で、商品ラベルや計量カップの文字まで崩れ、味の素は8月16日、確認が不十分だったとして謝罪しています。

最初から架空の商品画像を作らせたわけではなく、元になる写真があり、直したかったのは明るさと背景だったようですが、それでもAIは、変更する必要のない商品名まで描き直しているようです。
従来の画像編集なら、明るさを上げる操作は写真全体の色や輝度を変え、背景を切り抜けば、指定した範囲の内側と外側を分けることができます。
しかし、生成AIによる編集は、指示に合う画像を作り直す処理を含むため、指定していない細部まで別の形へ変わることがあり、人の顔や料理の質感なら、小さな変化に気づかない場合もあるのでしょうけど、商品パッケージには文字、ロゴ、容量、使用方法など、形を変えてはいけない情報が集まっています。
このような失敗は企業の公式投稿だけに限った問題ではなく、フリマアプリに出す商品の背景を消したり、ネットショップの写真を明るくしたり、資料へ載せる機器の周囲を整理するなどの使い方でも、型番や注意書き、商品の傷、付属品の形が変われば、見る人へ誤った情報を渡してしまうことになります。
これは、AIを使ったかどうかを表示するだけでは防げないですし、必要なのは、編集前と編集後を並べ、変えてはいけない部分を確認する作業で、商品名、数字、ロゴ、指の本数、道具の接合部など、AIが不得意としやすい箇所を拡大して見る必要がありますね。
作業時間を短くするためにAIを使っても、この確認工程までは省けませんし、むしろ、仕上がりが自然に見えるほど、一文字だけ変わったラベルを見逃しやすくなってしまいます。
今回の画像は、料理を明るく見せるという目的には近づいたのかもしれませんが、食品メーカーの写真で最も正確であるべき自社商品名が不正確になった。
背景だけを直したつもりでも、AIに渡した一枚全体が編集対象になってしまうということを意識しなければなりませんね。

